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古物商許可が剥奪される理由5選

古物の販売・転売等の営業を行う以上、苦労して取得した古物商許可を剥奪されたくないですよね。しかし古物商を規制する古物営業法では、一定の事由に該当した場合、古物商許可を剥奪する規定を設けています。

もちろん法律に則った営業を行う以上、基本的に許可が剥奪されることはありませんが、どういった理由で許可が剥奪されるのかを確認しておくことは、古物の販売・転売等の営業を行う以上、覚えておくべきとても重要な内容です。

本記事は、『古物商許可が剥奪される理由5選』を詳しくご紹介します。

剥奪=取消し

前述の通り、古物営業法では一定の事由に該当した場合、古物商許可を剥奪する規定を設けていますが、法律に則って正確にご説明すると、法律に記載のある文言は「剥奪」ではなく「取消し」となります。

剥奪も取消しも凡そ意味は同じですが法律上、許可の剥奪は「許可の取消し」と表現されることを覚えておいてください。

法律上の許可取消し理由5選

古物営業法上、古物商許可が取消される理由は以下の通りです。

  1. 古物商が古物営業法等の法令の規定に違反した場合
  2. 不正な手段で許可を受けた場合
  3. 古物商、管理者、法人の役員等が欠格事由に該当することになった場合
  4. 許可を受けたにもかかわらず営業をしていない場合
  5. 古物商が所在不明の時や営業所の所在地が不明な場合

以下、上記5つの理由を詳しくご紹介します。

理由1.古物商が古物営業法等の法令の規定に違反した場合

古物営業法は、「古物商が古物営業法等の法令の規定に違反した場合」に古物商許可を取消す旨の規定を置いています。

古物商が古物営業法等の法令の規定に違反した場合の具体例については、行政が古物商に対し、営業停止や許可取消しを行う際の基準となる“処分基準”のモデルで確認することができます。同処分基準では、許可取消しとなるケースを以下のように例示しています。

  1. 常習違反加重
  2. 6ヶ月以上の営業停止及び営業の健全化が期待できな場合
  3. 無許可営業
  4. 名義貸し
  5. 営業停止命令違反

以下、具体的にご紹介します。

常習違反加重

常習違反加重とは、最近1年間に60日以上の営業停止命令を受けた古物商が当該営業停止命令の理由となった法令違反に係る法令の規定と“同一”の法令に違反することをいいます。

たとえば、古物商は古物の買い受け等を行う際に相手(売主)の住所・氏名等を確認する義務がありますが、同義務を60回以上怠うと、60日以上の営業停止命令を受ける場合があります。

常習違反加重とは、同義務違反(60回以上の確認義務違反)を1年間のうち2回以上行った場合、許可の取消し処分を受ける可能性があるということです。

6ヶ月以上の営業停止及び営業の健全化が期待できない場合

6ヶ月以上営業務停止及び営業の健全化が期待できない場合とは、たとえ初回の法令違反であっても、営業停止期間が6ヶ月以上の長期で、営業停止の原因となる事由が複数あり、又はその程度が著しい等の事情から、再び法令違反行為を繰り返すおそれが強いと認められる等営業の健全化が期待できないことをいいます。

原則、一個の法令違反で科される営業停止期間は最長120日となるため、6ヶ月以上の営業停止が命じられる場合とは、一個の法令違反だけではなく二個以上の法令違反が認められた場合に科されることになります。

法令違反を複数犯している古物商については、営業停止ではなく許可の取消し処分を受けることになるということです。

無許可営業

無許可営業とは、許可を受けずに営業を行うことです。“許可を受けずに”ということはそもそも許可がないのだから、許可が取り消されるということはないように思えるのですが、ここでいう無許可営業とは、許可を受けた都道府県以外で営業を行うことをいいます。

たとえば、東京都で許可を受けた古物商が支店を神奈川県に出店する場合、神奈川県で営業を行う3日前までに営業所を新設する旨の「変更届出」を行う必要があります。

この変更届を行わずに神奈川県の支店で営業してしまうと、東京都で取得した古物商許可が取り消される可能性があるということです。

名義貸し

名義貸しとは、古物商許可を取得した本人(取得した法人を含む)以外が、取得した本人の名義で古物営業を行うことをいいます。

たとえば、Aさんが古物商許可を取得した本人だが、実際にはBさんが“Aさんの名前を借り”古物営業を行っている場合が名義貸しに該当します。

営業停止命令違反

営業停止命令違反とは、行政から古物営業の営業停止を命じられたにもかかわらず、当該命令に違反した場合です。

たとえば、古物商Aが行政から30日の営業停止を命じられても営業を停止しない場合、営業停止命令違反として許可取消しを受ける場合があります。

理由2.不正な手段で許可を受けた場合

不正な手段で許可を受けた場合とは、偽りその他不正な手段により許可を受けたことをいいます。

たとえば、本来管理者に就任するつもりがない人間を管理者として申請した場合や、略歴の内容を偽装する等を行った場合、上記「偽りその他不正な手段により許可を受けたこと」に該当する恐れがあります。

許可を取得したい方は虚偽の内容で申請することのないよう、十分気を付けてください。

理由3.古物商、管理者、法人の役員等が欠格事由に該当することになった場合

古物営業法は、古物商本人、管理者、法人の役員等が欠格事由に該当しないことを求めています。

欠格事由とは、古物商許可に関わることができないと法律で定められた人をいいます。たとえば、「破産手続き開始の決定を受けて復権を得ていない者」や「(罪種を問わず)禁固刑や懲役刑に処せられ、一定の罪(窃盗、背任等)を犯して罰金を処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けなくなってから5年を経過しない者」が代表的な欠格事由です。

欠格事由は許可取得時に確認される内容と思われがちですが、許可取得後に欠格事由に該当することになった場合も、許可の取消しが行われるため注意が必要です。

なお、管理者、法人の役員が欠格事由に該当することになった場合、「管理者の変更」「役員の退任」が必要になる点も併せて注意が必要です。

欠格事由

古物営業法で定める欠格事由は以下の通りですので、良く理解しておきましょう。

  1. 破産手続き開始の決定を受けて復権を得ない者
  2. (罪種を問わず)禁固刑や懲役刑に処せられ、又は無許可古物営業や名義貸しのほか窃盗、背任、遺失物横領、盗品譲受け等で罰金刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けなくなってから5年を経過しない者
  3. 暴力団員
  4. 暴力団員でなくなってから5年を経過しない者
  5. 暴力団以外の犯罪組織の構成員で、強いぐ犯性が認められる者
  6. 暴力団対策法第12条、第12条の4第2項及び第12条の6の命令又は指示を受けた者であって、受けてから3年を経過しない者
  7. 住居の定まらない者
  8. 古物営業法第24条の規定により古物営業の許可を取り消されてから5年を経過しない者
  9. 精神機能の障害により古物営業を適正に営めない者
  10. 一定の未成年
  11. 営業所ごとに管理者を選任しないと考えられる者
  12. 法人で、役員に上記①から⑨までのいずれかに該当する者があるもの

理由4.許可を受けたにもかかわらず営業をしていない場合

古物商許可を受けたにもかかわらず、6ヶ月以内に営業を開始せず、又は引き続き6ヶ月以上営業を休止し、現に営業を営んでいない場合、古物商許可を取り消される場合があります。

「古物商許可を将来のために取得したい」と希望する方も多いですが、上記規定から「古物商許可の取得=6ヶ月以内の営業開始」が基本であることを理解しましょう。なお、営業とは主業・副業を問いません。仮に本業がサラリーマン・副業が古物商の場合であっても、営業の実態が認められる限り、原則本理由で許可が取り消されることはありません。

古物営業法第6条

(3)許可を受けてから6月以内に営業を開始せず、又は引き続き6月以上営業を休止し、現に営業を営んでいないこと。

理由5.古物商が所在不明の時や営業所の所在地が不明な場合

古物商の所在(法人許可の場合、役員の所在)が不明な時や営業所の所在地が不明な場合、古物商許可が取り消されます。

古物商許可は、「古物商許可が取り消される」、「廃業等によって許可証を返納する」といった事由がない限り基本的に有効です。しかし、古物商が廃業しているにもかかわらず許可証を返納せず、また、営業所の変更届が提出されないまま所在不明になるケースが多く見受けられました。こうした所在不明の古物商の許可は、許可証が悪用される恐れがあるため、迅速な取消しが認められています。

最短30日で許可が取り消される場合がある

ここまで古物商許可が取り消される理由を①から⑤までご紹介してきましたが、①から④の理由で許可が取り消される場合、“聴聞手続き”を経た上で許可が取り消されます。

聴聞手続きとは、行政が一方的に許可を取り消すのではなく、古物商の意見も聴取した上で処分を決定する手続きとイメージしてください。許可とはある意味、受けた方の権利であるため、一度与えた権利を行政が制限するには古物商の意見も聴取する必要があり、行政手続法という法律に手続きが定められています。

しかし、⑤の理由については上記聴聞手続きの例外とされています。

公安委員会が所在不明である旨を公告し、30日以内に当該古物商から申し出がなければ、聴聞を経ることなく許可が取り消されということです。

営業所が変更されたにもかかわらず変更届を提出していない場合、本取消し事由に該当する可能性が高くなります。営業所を変更した際は必ず変更届の提出を行いましょう。

まとめ

いかがでしたか?

本記事は、『古物商許可が剥奪される理由5選』を詳しくご紹介しました。

苦労して取得した古物商許可を剥奪(取消し)されないよう、本記事の内容をよく理解し、日々の古物営業を行うようにしてください。

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