中古のパソコンを仕入れて販売する場合は、”古物商許可が必要になる”というのは、なんとなくイメージが付く方も多いのではないでしょうか?
しかし、「パソコンを一から組み立てて販売する場合でも、古物商許可が必要になるのか?」は、イメージが付かない方も多いのではないでしょうか。
本記事は、『パソコンを一から組み立てて販売する場合、古物商許可は必要?』について詳しく解説致します。
部品がすべて新品なら古物商許可は不要
古物商とは、都道府県ごとの公安委員会から許可を受けて下記営業を営む者をいいます。
古物営業法:第2条2項(1)
古物を売買し、若しくは交換し、又は委託を受けて売買し、若しくは交換する営業であって、古物を売却すること又は自己が売却した物品を当該売却の相手から買い受けることのみを行うもの以外のもの
簡単にいうと、「古物を買い取って売る」「古物を買い取って使える部品等を売る」「古物を別のものと交換する」といった営業を行うには、許可が必要になるということです。
すべて新品の部品で一からパソコンを組み立てる場合は上記内容が適用されないため、古物商許可を取得する必要はありません。
中古の部品を使用して組み立てる際は注意が必要
上記のとおり、“部品がすべて新品”であれば、一からパソコンを組み立てて販売しても古物商許可は必要ありません。
しかし、中古の部品を使用して組み立てる際は注意が必要です。一部でも中古の部品を使用すれば、その物は新品ではなく“古物”に該当するからです。
古物を仕入れて販売するには古物商許可が必要になるため、一部でも中古の部品を使用して組み立てる際は古物商許可の取得が必要になります。
- 古物とは?
「ヤフオク」や「メルカリ」で、“新品”の部品を仕入れる場合も注意が必要
なお、「ヤフオク」や「メルカリ」で“新品”を仕入れる場合も注意が必要です。
古物営業法では、“古物”の意味を下記3つに分類しているからです。
- 一度使用された物品
- 使用されない物品で、使用のために取引されたもの
- これらの物品(1または2)に幾分の手入れをしたもの
注意すべきは上記2になります。
「使用されない物品で、使用のために取引されたもの」とは、一度消費者の手に渡った新品を使用しないでそのまま売却するような場合の物品をいいます。
したがって、このような意味で使用のために取引されれば、たとえ新品であっても古物として扱われることになるため、古物商許可の取得が必要になります。
まとめ
本記事では、パソコンを一から組み立てて販売する方に向けて、古物商許可が必要になるのかどうかを解説致しました。
中古部品を使用しパソコンを組み立てて販売をされる方は、古物商許可を取得しましょう。
また、「ヤフオク」や「メルカリ」で仕入れを行っている方も、「自分の場合は古物商許可が必要なのかどうか」をチェックしておくのがおススメです。